誇り高き写真屋(ただし高速かも)

カメラマン、フォトグラファー、写真家、写真屋、写真師…。
いろいろな肩書きのアレンジはあれど、それらを生業とする人たちに何人もまとめて会った時にふと思い出した。ちょっと前に、ある写真家の人の前で、自分が魅了された数々の広告写真の素晴らしさなんかについて、偉く熱心に話してしまったことを。

Life: The Platinum Anniversary Collection

Life: The Platinum Anniversary Collection

後から考えれば、その人が決して写真が好きでやってるとは限らないんだよな。ライブの環境で報道写真撮りたいのに、寒いスタジオで延々とつまんない物撮りやってるのかもしれないし、何かの事情で都会でのファッション誌の仕事ができなくなって、地方の写真館のオヤジに成り下がった(と、少なくとも本人は思っている)のかもしれない。自分の商売道具より立派な機材を、しかもテキトーに使っている個人が撮影した絵と比較されて(しかもプロが負けて)苦々しく思っている最中だったかもしれないし。

現実から果てしなく乖離した理想や、無関係な人の実績ばかり呑気に語られても、そりゃねぇ。

たださ、音も動きも排除した中で、見えない・見えていないものが切り取られた瞬間と真剣に向き合う一種のカタルシスには、どうしたって魅入られてしまう訳です。説明なんて不要のパワー。


一般人が立ち入れない「米国の秘密の場所」写真ギャラリー | WIRED VISION
http://wiredvision.jp/gallery/200803/20080328075140.html


ロール敷いて、光当てて、シャッター押して、Photoshopで適当な影抜きマスクのバッチ処理するだけが撮影だったら、ヤフオク出品用撮影レベルだもん。それとは全く違う上質なクオリティーに引きつけられることがあっても、それは許してくださいよ。珍しく素直な反応なんだから。

でも、女の目の前で、他の女の魅力についてホットな話を語れば語るほど、お前なんか眼中にないんだけどサいう何よりの証拠でもある訳で。無いのはプライド?デリカシー?それが誰の側に? さて、自分がそうされたらどうするかな…笑って寛容に構えられるか。


そういえばその昔、こともあろうにAdobeのイベントで、突っ込まれるまで何度も「写真屋さん」と連呼していた通訳のおねーさん、時代は変わったんですよ〜、「高速写真屋さんが網の上で働くようになった」んすから。

http://japan.cnet.com/news/ent/story/0,2000056022,20370272,00.htm