Poisson d'Avril

3月末で終焉を迎えたNIFTY-Serveに、少なからぬ惜別と沢山の感謝を思う。ダイヤルアップでせこせこ繋ぎ、ログカッターで拾い読みし、いくつかのフォーラムを渡り歩いて、シェアウェアをダウンロードして作者に謝辞を述べた。和文フォントが無いTexas InstrumentsのPostScriptプリンターや、LaserWriter NTX II-Jのトナー、PowerPC 601のアップグレードカードを買ったりもした。コンテストに応募して、評価や副賞もいただいた。
ある程度クローズドでそこそこマイナーな世界であったが故に確実に存在していた大人の道徳観。スタッフの皆さん、シスオペの方々、本当にお疲れ様でした。ありがとうございました。


そして、それほどの感慨もなく、しれーっと、Apple社設立30周年を見守る。ジョークサイトの物色も食傷気味。
http://www.itmedia.co.jp/news/articles/0603/27/news030.html

でも、2月に松田さんが書いていらっしゃったこのPARCを巡る攻防は、久しぶりにドキドキしながら拝読しました。小池さんや松田さんが、EPSON GT-400で使えるColorMagician IIを作ってくれなかったら、こんなに道を踏み外しませんでした素敵なテクノロジーに触れる機会はありませんでした。Allan KayがJohn Oatesの親戚にも見えます。

スティーブ・ジョブズとパロアルト研究所物語(改編版)
http://www.mactechlab.jp/Lab.Letters/page4.html#PARC&APPLE

『Silicon Valleyの海賊たち』の日本語版DVDって出ないんでしょうか?
http://www.amazon.com/gp/product/B0009NSCS0/qid=1143995669/sr=1-1/ref=sr_1_1/103-2901254-6245444?%5Fencoding=UTF8&s=dvd&v=glance&n=130


さて、Jobsの数々の名言集の中から、「日本人が死んだ魚のように...」発言を初めて目にする。「死んだ魚」―もの凄くショッキングだけれど、どこか納得させられる表現だ。実際の所、私も、無数の死んだ魚のうちの一匹として西の岸部に打ち上げられたり、潮流に漂ったりしていたようなもんだし。
http://hotwired.goo.ne.jp/news/culture/story/20060331204.html


85年当時といえば、MacroMindの社長はJohn Scullで、「yが最後に付くか付かないかで、年収が全然違うけどね。」みたいな呑気なアメリカン自虐ジョークを言ってた頃。今や大半の人は職を変わり、それどころか会社自体が消滅して、名刺がただの博物館になっている。ドッグイヤーどころか、ますますスピードが速くなっていくことに目眩を覚えずにはいられない。

死んだ魚でも、まだ腐りたくはないかな。本当には死なない程度のPoisonも内に持ってますし、Passionもまだしつこくあるんで。とりあえず、6月のWWDCで、世界をまた「あっ!」と言わせてみてくださいな。