ブラフ・ボックス

深夜に、NHK教育で表示されている試験放送の画像。赤い花を片手に不自然に微笑む女性の昭和の香り漂う静止画が、じっと見てるといつか動きそうで、それを見てしまうと魂抜かれちゃいそうで。恐ろしくも新鮮。あっち行けよ、お前とは終わったんだから。


ネットのレンタルDVD/CD屋の最近やたらと多いCMを横目で見ながら、Amazon USで始まった映画の配信サービス「Unbox」を箱から出してチェック。人の意識はかくも容易に怠惰な方に流れていくものか。いくつかは無料で閲覧できたりしないかなと思い、とりあえずプレーヤーだけインストールしてみるものの、別に何ということもなく即アンインストール。うーむ、これに日本語字幕が乗ればなぁ。

http://www.itmedia.co.jp/news/articles/0609/07/news072.html
http://www.itmedia.co.jp/news/articles/0609/13/news013.html


そして、何だか期待していた程の盛り上がりもあまりなく、割とあっさり終了したようなShow Time。ただ、それは海の向こうとこっちの、相変わらずの距離感や温度差を確認してしまったからかも。


ついに、というか思っていたよりかなり早く、iTunes Music StoreからMusicの単語が消えたことに感慨は覚えるけれど、VideoがDVDと同じ値段ってのは、ちょっとどうなんだ? この点、もちろんDisneyとの蜜月もあるとはいえ、レーベルを押さえ込んで価格設定のコントロールを握ることができていた音楽産業とはかなり事情が違うだろうけれど。「iTV」だなんて先の製品について発表するなんて、勇み足のような、焦りのような、いつにも増してブラフ入ってるような。


そう、動画コンテンツはiPodなんかの小さい画面でちまちま見てなんていられないし、移動中に見てたら確実に気分悪くなるし、見ることに集中しなくちゃならない訳で。じゃあ、コンピューターを繋ぐ最後のピースを埋めるべくリビングルームに持って行くとして、Mac miniあたりでは物足りなかったんだということは分かっていた。リビングルームがゆったりとくつろぐにはあまりにも散らかりすぎているとか、誰かを呼んで一緒にビデオを見ながら大騒ぎする習慣がないとか、そんなのはともかく。


でも、退屈だったり居づらかったりして抜け出してきたはずの、あのご家庭の茶の間という箱に、結局、逆戻りなのかョ!ってジレンマにも似た感覚があるんだよね。もちろん、似ているんだけれどまた違う新鮮な体験を大いに期待したいんだけど。iTVPippin 2でないことも…。