ヒールと枝豆

ゼミのレポートは、フランス特殊工作部隊が、平和活動団体グリーンピースの船「虹の戦士」号の活動を妨害するために、暗躍した事件だった。
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ダメだ、モテるはずないね、こりゃ。「ゴダール作品に登場する女性像と東洋思想」とかそんなの方向に持って行けば良かった。今なら、「ヨーロッパで人気のアニメ・ベスト10」とか(あ、でもこれはこれで『クレヨンしんちゃん』を避けられないゾ)。
とにかく、気軽に使えるネットなんてない時代に、いろんな新聞の国際面で限られた情報を集めていたけれど、貧弱な資料だけで作られたレポートは当然お粗末そのもの。行ったこともない遠い国の人々が、これまたどこかの南の島でイザコザやってるという、ちょっとだけ硬派なテーマに関心が向いたのは、その時の自分の身近な問題から視点をそらすにはお手軽だったからだろうなぁ。
しかも、口頭で「汚いやり方が気に入らないんです。」風な熱いコメントをしたら、教授に「感情的な言葉を使うなんて、あなたは正義感が強いんですね。」と返されて、んもーあり得ないほど恥ずかしかった。穴があったら、指2〜3本ズッポリ入れてみたいほど。
汚れまくった今の我が身で考えれば、その事件の反体制側と政府側、どっちのやり方にも何かしらの違和感があって、でもその中途半端さを、かりそめにも自分なりの「分析の結果」として発表することはできなかったんだろうな。
でも、いろんな立場の人にそれぞれに大切なことがあっても、それを守るために過激だったり挑発的な行為や手段に、必ずしも感情移入できる訳でもなく。単純に、どっちかの味方とか敵とか、そういうことじゃないし。まぁ、モノが豆だけに、ただただ青臭かったってことで。
http://jp.ibtimes.com/article.html?id=650
http://review.japan.zdnet.com/news/c20216207.html