許し

相変わらず、ゆったりと漂流中の「LOST」セカンドシーズン。
http://d.hatena.ne.jp/coool51/20061231
http://d.hatena.ne.jp/coool51/20070301

LOST シーズン2 COMPLETE BOX [DVD]

LOST シーズン2 COMPLETE BOX [DVD]

最近、ふと思うのは、この「LOST」シリーズのテーマは、脱出とかサバイブ、愛や信頼ではなく、「許し」なのではないかということ。

南海の孤島に遭難し、救助には誰も来ないどころか、次々と巻き起こる不思議な現象。そんな過酷な日々にあって、人々は憎しみあい、少しずつ寄り添い、また裏切られる。助け合いながらも、猜疑心に苛まれる。わずかな希望と、より深い絶望が層のように織り交ぜられていくたびに、そこにすら隠しきれない、忘れようとしても忘れられない遠い昔の歪な記憶がくっきりと浮き上がる。

それぞれの登場人物が過去に犯してきた過ち、感情に流された行動、取り返しの付かない言葉、見失った大切な愛、無くしてしまった希望…それら全てに対する贖罪と許し。あの時、あっても良かったはずの、他者との、自己との和解。それらの、本当に "LOST and FOUND" ストーリーなのではないか、と。

この人気TVシリーズにしたって、どんなに引っ張ってもシーズン5で終了(2010年!?こっちがLOSTしてしまうょ)らしいけれど、どんなエンディングであれ、終わるときに終わる訳で。最後に彼らが失われた何かを取り戻せるのか、新しく何かを見いだせるのか、本当の意味で救済されるシナリオになるのかはもちろん分からない。でもその時、テレビ画面のこっちが貴重でリアルな人生の時間を割いてまで見続けた架空のTVドラマの中に、わずかでも自分にとっての希望や勇気のかけらを見つけられたなら、それはそれで自分の許しのヒントになりえるのかもしれないな、なんてことも思ってみる。

But I think it's about forgiveness

Forgiveness

Even if, even if you don't love me anymore.

"The Heart Of The Matter" - Don Henley


許すこと

そう、許しあうってことなんだと思うよ

たとえキミがもう僕のことを愛していなくても

End of Innocence

End of Innocence


Don Henley - The Bridge School Collection, Vol. 2