祭りの後で

週末の、iTunes Music Store-J、1アルバム50円(1曲じゃないですよ奥様方、1つのアルバムが、ですよ!)祭りで、アルバムを70ほど買ってしまう。
1つ3曲程度のEPから、16曲ほど入っているものまで雑多。平均11曲程度としても700曲以上か。曲数にしても、もう、正確には把握できていないありさま。曲調は、エレクトロニックからダンス、ジャーマンポップ、ロック、ジャズ、フォーク、カントリー、ワールド、レゲエ、アンビエントと幅広かったものの、誰一人としてアーティストを知らない。明らかに、ちょっと違うんじゃないか?これ的なものもあったし。もうちょっと買いたいアルバムがあったのにな、残念。月曜朝にはショッピングカートが強制的に空になって終了しましたとさ。

と、ふとここで冷静になって考えてみる。


これらの楽曲を提供したアーティスト側の心情はどうなんだろう?ちゃんとペイしてるのかな? そんなことをあまり深く気にする暇もなく、ある程度、曲をプレビューしながら、良さそうと思ったものを買った訳だが、どちらかというと、50円という強烈な値段に惹かれて「迷うぐらいならとりあえず買っちゃえ」ってことで[Buy Now]し続けた感じ。バーゲン会場のおばちゃんと一緒じゃん。でも、それでも3,500円ぐらい。リッピングやジャケット貼る手間も無し。


とにかく、次のようなことを感じました。

  • この週末、iTMSはかなりのダウンロード数の伸びを示したはず。今はまだ参加していない弱小レーベルにも魅力的に思えるほどに。
  • これを機会に、アカウントを登録したユーザーも多数いたはず。または、それまで、興味を持ってはいたけど、購入まではしなかったユーザーも買っていた可能性あり。音楽を合法的に買うという行為が、結構楽しい経験だってことも認識されたかも。
  • これって、PlayStation 2の発売で国内DVDプレーヤー普及率が一気に倍に広がったことを思い出した。

さらに、自分にとっては、

  • レンタルCDや中古店で50円で売られていても、絶対に手にしなかったはずの音楽、名前も知らないアーティストの作品に手が出てしまった。
  • アルバムって、実は、ワンコイン以下どころか、信じられないほど安く買える可能性があることを知ってしまった。だからって、「1曲」が17秒のスポークンワードだろうが、18分32秒のクラシックだろうが、「秒あたりの単価」は気にしていないのが不思議だけど。
  • ハードディスクの容量がいきなり喰われた。iPodに転送すればそっちもタイトになるわけで。見方によっては、音楽スパムもどきを自発的に購入しただけ?

一部の大手レーベルは、販売価格を上げたがってたんじゃなかったか?これはそれに対するカウンターパンチ? 2回目のこの50円祭りが、今回ばかりは登録ミスではなく、Appleの明確な意図を持って行われた日本でのプロモーション戦略の一環だとしたら...時期が時期だけに、可能性は十分あるような気がしてきた。