伝説の湖に触れた

ペットにどっぷり愛情を注ぐ、粘着質の体育会系女は怖い。しかし、ダレた地方都市の風俗街と、戦国武者と、スペースシャトル張りぼてが一緒に出てくる映画はもっと怖い。
もう、久しぶりにおバカなB級作品を見てしまいました!

幻の湖 [DVD]

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幻の湖

監督・脚本に世界的傑作「七人の侍」の共同脚本を手がけた橋本忍を迎え、東宝創立50周年記念作品として製作された大作。しかしながらわずか公開1週間で打ち切られ、その後20年以上もビデオ化すらされずに闇に葬り去られていた伝説の映画。トルコ嬢のお市は、拾った犬と琵琶湖周辺のジョギングを日課としていたが、ある日その犬が殺されてしまう。復讐に燃えるお市が犯人と思しき作曲家を追ううちに、舞台は琵琶湖から東京へ、そしてなぜか戦国時代、遂には宇宙へと・・・・(?)。登場人物の予測不可能な言動、時空をも超えてまったく追いつけないストーリー展開、映画の定型文法など真っ向から否定する、まさに伝説と呼ぶにふさわしい作品。

http://movie.goo.ne.jp/movies/PMVWKPD17214/index.html


主役周り知らないけど、もう、それ以外の出演者が北大路欣也、かたせ梨乃、大滝秀治関根恵子室田日出男仲谷昇宮口精二長谷川初範、下絛アトム等々、蒼々たるメンバーだし、音楽は芥川也寸志先生だし。東宝の力の入れっぷりが、そしてだからなおさらすっとこどっこいな残り1/3の展開が凄い。誰も止められなかったんだろうな、「これ、ちょっと変じゃないですかね?」とか言えなかったんだろうな。「いやいや、もしかしたら、これはそこそこいいストーリーなのかも...」と、どこかで淡い期待を抱きながら見ていた自分も大笑いしてやるよ、まったく。自分が寛大な人間になったような錯覚を覚える、まさに幻レベル。


先週の「太陽を盗んだ男」に続いて、シネ・リーブルのカルト作戦にまんまとはまってしまったかも。まさに冥府魔道。期間中、後2回は行く気がするなー。