ライヴ!ライヴ!!ライヴ!!!

混沌と喧噪の大都会には、そこでなければ味わえないものが本当にたくさんある。ありすぎる。じっとしていられない、寝ていられない、疲れてなんていられない。

浅草ロック座
http://www.rockza.net/asakusa/
Gloria Estefan & The Miami Sound Machine "1, 2, 3"から「一休さん(!)」まで踊るショーの裾野の広さに感心したりする。でも、ORANGE RANGEの「花」だけは、ちょっとナマっぽ過ぎないか? とにかく、当然、全てに振り付けとか演出、練習ってあるんだよね。
オーケンも書いていたけれど、この光景はすべて女神降臨。ニコニコ笑顔を振りまいて、スカートひらひらさせて、柔らかな体のびのび動かして、どんなスケベじじいにもあまねく愛を振りまく。もしも、それでいてなお、実は本人もちゃんと楽しんでいるんだとしたら、それはとても素敵だよ。十分輝いている、カクテル光線浴びなくても。


新宿末廣亭
http://suehirotei.com/
まるで、落語をやっているところをリアルドラマで見ているような感覚。ポッドキャストで聞いたことがある演目と同じものを結構やってるよ。畳の微妙な角度でしかも斜めから舞台を眺めるとちと体が捻れるけど、これもまたよし。映画館並みに立派になったというシートも、ぎしぎし鳴る椅子の時代にも行ってみたかったな。持ち込みのお弁当食べながら見るゆるさが心地良い(でも、アルコール類がダメってのが意外)。
講談も、曲芸も、物売りの声も素晴らしい日本の伝統芸。ああ、こういうところで若いうちから常連になれる贅沢って!


Blue Note Tokyo
http://www.bluenote.co.jp/
予定にないイベントも大好き。在りし日のBlue Note Fukuokaと比べると、天井の高さ2倍、フロアの広さ4倍といったところか。食べながら、飲みながら、聞きながらの、またちょっとリッチな時間。
塩谷 哲の夜は、週の始めに亡くなったアーティストへの想い出を語って始まる。カウンターの隅に置かれた故人の写真と、彼に捧げるカクテルグラスに静かに光が当たる。
バンドでプレイしている人、セッションで組むアーティスト、ソロでやっていける人。多分、いろんなそれぞれの人種と横断歩道ですれ違って、ネオンが溢れる南青山の夜は更ける。


歌舞伎座
http://www.kabuki-za.co.jp/
古くて急な階段を苦労しながら一段ずつ上がっていくじいちゃん、好きなんだねぇ。ロック座でお捻りを踊り子さんに渡してるじいちゃんと、何も変わらないし。歌舞伎町もいいけど、ここもいい。
もっと、良く分からないものかとも思ったけれど、それなりにストーリーを追えて楽しめる。役者は舞台で見得を切ってキメのポーズ。そこへ本当に絶妙なタイミングで、本当に良く通る音で常連さんから声が掛かる。お囃子も歌もナマ。みんなみんな、イキでイナセだねぇ。全ての要素がこの空間を作り上げている。


やっぱりナマは素晴らしい。ライヴ、グルーヴ、リアルに、ドキドキさせられっぱなし。キラキラした光が網膜に映され、空気が震えて鼓膜に伝わる。体の奥の方がギューっとする(そう、いろんな奥の方が)。これからもいろんなシーンに巡り会いたいと、深く深く思いました。


しかしなぁ、遊佐未森のライヴで妙なテンションではじける男たちの、あの秋葉原に通じる雰囲気って何!? すんごく居心地の悪さを感じるんだけど。ダメだ、Van HalenとかAerosmith聞いて中和しなければ...って、今夜あたりロック座で流れてたりして。